中学受験の成績は小4までに決まる?低学年で差がつく家庭環境の作り方 「うちの子、4年生から中学受験塾に通い始めたけれど、クラス分けテストで下のクラスに…」「入塾テストで思ったより点数が取れず、希望のクラスに入れなかった」 中学受験を考える保護者の間では、こうした悩みをよく耳にします。実は、中学受験塾…
小学生でもできる!Scratch(スクラッチ)プログラミングの始め方【初心者向け完全ガイド】
「小学校でプログラミングが必修になったけど、うちの子についていけるかな…」
「私自身、プログラミングなんてやったことないのに、どうサポートすればいいの?」
2020年から小学校でプログラミング教育が必修化され、多くの保護者がこうした不安を抱えています。特に低学年のお子さんをお持ちの方は、「難しすぎるのでは?」と心配されることも多いでしょう。
でも、安心してください。Scratch(スクラッチ)というプログラミング言語を使えば、小学校1〜2年生でも楽しくプログラミングを学ぶことができます。この記事では、プログラミングが初めてのお子さんと保護者の方に向けて、Scratchの始め方から基本操作、作品作りまでをわかりやすく解説します。
🚀 まず10分だけ触ってみよう(超かんたん体験)
説明を読む前に、まず「動かす楽しさ」を体験してみましょう。アカウントを作らなくても、すぐに試せます!
- Scratch公式サイトを開く: https://scratch.mit.edu/ にアクセス
- 「作る」ボタンをクリック: アカウントなしでもすぐに始められます
- 「10歩動かす」ブロックをクリックしてみる: 猫が少し動きます!
- 数字を変えてみる: 10→50→100と変えて、どれくらい動くか試してみましょう
💡 ポイント:「あ、動いた!」という小さな成功体験を先に作ってから、ゆっくりとアカウント作成や詳しい操作を学んでいきましょう。この記事は、その”次のステップ”を丁寧に案内します。
プログラミングって何?小学生にもわかる説明
まず、「プログラミング」とは何かを、小学生にもわかる言葉で説明しましょう。
プログラミングとは、コンピューターに「こうやって動いてね」と命令することです。
例えば、ロボットに「前に3歩進んで、右に曲がって」と指示するようなものです。その指示を書いたものが「プログラム」で、指示を書くときに使う言葉が「プログラミング言語」と呼ばれます。
プログラミングができるようになると、こんなことができます:
- ゲームを作る: 自分だけのオリジナルゲームが作れる
- アニメーションを作る: キャラクターを動かして動く絵を作れる
- 計算を自動でやってもらう: 難しい計算もあっという間に解ける
- ロボットを動かす: プログラムでロボットに命令できる
- 音楽を作る: コンピューターで曲を作れる
まとめると:プログラミングは「コンピューターへの指示書づくり」です。難しい数式よりも、「こう動いてほしい」を少しずつ分解して伝える力が大事になります。
Scratch(スクラッチ)ってどんなプログラミング言語?
Scratchは、アメリカのマサチューセッツ工科大学(MIT)が開発した、子ども向けのプログラミング言語です。世界中で使われていて、日本語にも対応しています。
Scratchの3つの特徴
文字をたくさん打つ必要がなく、ブロック(積み木のようなパーツ)を組み合わせるだけでプログラミングができます。だから、キーボード入力が苦手な低学年のお子さんでも安心です。
キャラクターを動かしたり、ゲームを作ったり、遊び感覚でプログラミングの基礎が身につきます。難しい理論を覚える前に、まず「楽しい!」と感じられるのがScratchの魅力です。
Scratchは完全無料で、インターネットがあればすぐに始められます。特別なソフトをインストールする必要もありません。
Scratchは簡単だけど、奥が深い
「絵や図を使うなら、簡単すぎてすぐ飽きちゃうんじゃない?」と思われるかもしれません。でも、Scratchは簡単に始められて、深く学べるという特徴があります。
最初はキャラクターを動かすだけですが、慣れてくると複雑なゲームや音楽、アート作品も作れるようになります。大人が仕事で使うPythonやJavaScriptといった本格的なプログラミング言語でも、Scratchで学んだ「考え方」がそのまま使えます。
まとめると:Scratchは「レゴブロックのようなプログラミング」です。簡単に始められて、創造力次第でどんどん高度なものが作れるようになります。
【子どもと一緒に】Scratchの始め方と遊び方
ここからは、お子さんと一緒に読みながら進められる内容です。パソコンやタブレットを用意して、実際に操作しながら読んでみてください。
アカウントを作ろう(保護者と一緒に)
Scratchを使うには、まず公式サイトでアカウントを作成します。低学年の場合は、保護者の方と一緒に作りましょう。
- ユーザー名は本名を使わない: ニックネームやアルファベットの組み合わせにする
- パスワードは忘れないようにメモ: 紙に書いたり、写真を撮っておく
- 難しい入力は保護者がサポート: キーボード入力が苦手でも大丈夫
Scratchには他のユーザーと作品を共有したり、コメントをやり取りできるSNS機能が含まれています。16歳未満のお子さんが使用する場合は、以下の対策をおすすめします:
- 保護者のメールアドレスで登録する
- 親子で「インターネットの使い方ルール」を作る
- 作品を公開する前に、個人情報(本名、学校名など)が入っていないか確認する
- 知らない人からのコメントには返信しないルールを作る
Scratchの画面を知ろう
アカウントができたら、「作る」ボタンをクリックして、プログラミング画面を開きましょう。画面には3つの大事な場所があります。
右上の四角いエリアで、キャラクターが動く場所です。自分が作ったプログラムの結果がここに表示されます。「テレビ画面」だと思ってください。
ステージに登場するキャラクターのことです。最初は猫のキャラクターがいますが、魚・恐竜・ロボットなど、好きなものに変えられます。「役者さん」のようなイメージです。
真ん中の大きな白い場所で、ここでプログラムを作ります。左側にあるブロックをここにドラッグして、組み合わせていきます。「レゴブロックを組み立てる机」のような場所です。
キャラクターを動かしてみよう
それでは、実際にプログラムを作ってみましょう!まずは簡単な動きから始めます。
ステップ1:前に進ませる
左側の「動き」をクリックすると、青いブロックがたくさん出てきます。その中から「10歩動かす」というブロックを見つけてください。
このように、ブロックをクリックするだけで命令を実行できます。コードエリアに置いたブロックは、何度でも繰り返し実行できるので便利です。
ステップ2:動く距離を変えてみる
「10歩」と書いてある数字をクリックすると、変更できます。試しに「100」に変えてみましょう。すると、さっきより遠くまで動くようになります。
数字を変えると、動きが変わる ――これがプログラミングの基本です。いろいろな数字に変えて、どんな動きになるか試してみましょう!
ステップ3:回転させる
次に、「15度回す」というブロックを使ってみましょう。これをクリックすると、キャラクターが少し回転します。数字を「90」に変えると、一度に直角(90度)回転します。2年生で習う「直角」が、ここで役に立ちますね!
ステップ4:ブロックを組み合わせる
ここからが面白いところです。ブロックは上下にくっつけることができます。組み合わせると、複数の動きを連続で実行できます。
ステップ5:「ずっと繰り返す」を使う
今度は「制御」タブを開いて、「ずっと」というブロックを見つけます。これはC字型をしていて、他のブロックを囲むことができます。
「100歩動かす」と「90度回す」を「ずっと」で囲んでみましょう。すると、前に進んで回転する動きを、ずっと繰り返します。止めたいときは、画面上の赤いボタンをクリックします。
この「ずっと繰り返す」は、「ループ」と呼ばれるプログラミングの基本的な考え方です。同じことを何度も繰り返したいときに使います。大人のプログラミングでもよく使われる重要な概念です。
ここまでのまとめ:ブロックを組み合わせることで、いろいろな動きを作れます。「前に進む→回る→繰り返す」というように、命令を順番につなげていくのがプログラミングです。
自分だけの作品を作ってみよう
基本的な操作ができるようになったら、自分だけのオリジナル作品を作ってみましょう!
スプライト(キャラクター)を変える
最初の猫以外にも、Scratchにはたくさんのキャラクターが用意されています。
- 右下の「スプライトを選ぶ」ボタンをクリック
- 動物、恐竜、ロボット、乗り物など、いろいろな種類から選べる
- 複数のスプライトを同時に使うこともできる
- スプライトごとに別々の動きをプログラムできる
背景を変える
ステージの背景も変更できます。右下の「背景を選ぶ」ボタンをクリックすると、海、宇宙、森、街など、いろいろな背景が選べます。
スプライトの色や大きさを変える
- 色を変える: 「コスチューム」タブで、塗りつぶしツールを使う
- 大きさを変える: 右側の「大きさ」の数字を変える(100より小さくすると小さく、大きくすると大きく)
- 削除する: 右上のゴミ箱マークをクリック
作品のテーマを決めよう
自由に作品を作れると言われても、何を作ればいいか迷ってしまうかもしれません。そんなときは、テーマを決めると作りやすくなります。
魚、クラゲ、カニなどの海の生き物を選んで、海の背景にする。それぞれに違う動きをつけて、自分だけの水族館を作る。
ライオン、キリン、ゾウなどを選んで、動物園の背景にする。動物たちが歩いたり、ジャンプしたりする動きをつける。
宇宙船、惑星、宇宙人を選んで、宇宙の背景にする。宇宙船が飛び回ったり、UFOが回転したりする動きをつける。
ここまでのまとめ:スプライトと背景を選び、動きをつけるだけで、自分だけのオリジナル作品ができます。最初は簡単なものでOK。少しずつ改良していくのが楽しいです!
【保護者向け】お子さんのプログラミング学習をサポートするコツ
ここからは保護者の方に向けた内容です。プログラミングが初めての方でも、お子さんを効果的にサポートできる方法をご紹介します。
一緒に楽しむ姿勢が一番大切
保護者自身がプログラミングに詳しくなくても大丈夫です。「一緒に学ぶ」「一緒に楽しむ」という姿勢が、お子さんにとって最高のサポートになります。
- 「どんな動きにしたいの?」 → 子どもに考えさせる質問
- 「すごい!こんな動きができたんだね」 → 成功を認める
- 「うまくいかないね。どうしたらいいと思う?」 → 試行錯誤を促す
- 「お母さん/お父さんも一緒にやってみるね」 → 共同作業
- ❌ 「こうしなさい」と指示する → 子どもの試行錯誤の機会を奪う
- ❌ 「もっと難しいことをしなさい」 → プレッシャーになる
- ❌ 「ゲームばかり作って…」 → ゲーム作りも立派なプログラミング学習
困ったときのサポートポイント
- キーボード入力が難しい: アカウント作成など、入力が必要な部分だけ手伝う。プログラミング自体はマウス操作だけでできる
- すぐに飽きてしまう: 短い時間(10〜15分)から始めて、成功体験を積み重ねる
- 思った通りに動かない: 「なぜそうなったと思う?」と一緒に考える。試行錯誤がプログラミング学習の核心
- 作品が完成しない: 「まず動くだけでOK」「後から改良できる」と伝え、完璧主義にならないようにする
学習時間と頻度の目安
低学年のお子さんの場合、週に1〜2回、1回15〜30分程度が目安です。長時間やるよりも、短い時間でも継続する方が効果的です。
このセクションのまとめ:保護者は「先生」ではなく「一緒に楽しむパートナー」です。わからないことは一緒に調べ、うまくいったら一緒に喜ぶ――その姿勢が、お子さんの「自分で学ぶ力」を育てます。
よくある質問
Q1. プログラミングが初めてですが、Scratchは難しくないですか?
A. Scratchは小学校低学年でも扱えるように設計されています。文字をたくさん打つ必要がなく、ブロックをドラッグして組み合わせるだけなので、直感的に操作できます。最初は簡単な動きから始めて、少しずつステップアップしていけば大丈夫です。
Q2. 学校でもScratchを使っていますが、家でもやる意味はありますか?
A. 学校では授業時間に限りがあるため、自分のペースでじっくり取り組むのは難しいことがあります。家で自由に試行錯誤できる時間があると、より深く学べます。また、好きなテーマで作品を作ることで、創造力や問題解決力が育ちます。
Q3. ゲームばかり作っていますが、これで学習になっているのでしょうか?
A. ゲーム作りは立派なプログラミング学習です。ゲームを作る過程で、「こう動かしたい」→「どのブロックを使う?」→「試してみる」→「うまくいかない」→「改良する」という試行錯誤を繰り返します。これこそがプログラミング的思考の核心です。楽しみながら学んでいるなら、それが最高の学習方法です。
Q4. タブレットでもScratchはできますか?
A. はい、できます。ただし、パソコンの方が操作しやすい傾向があります。タブレットの場合、画面が小さくてブロックが見づらかったり、細かい操作がしにくかったりすることがあります。可能であれば、パソコンでの使用をおすすめします。
Q5. Scratchの後は何を学べばいいですか?
A. Scratchに慣れてきたら、以下のような選択肢があります:
- より高度なScratch作品: ゲーム、音楽、アート作品など、複雑なプログラムに挑戦
- Python(パイソン): 大人も使う本格的なプログラミング言語。Scratchで学んだ概念がそのまま活かせる
- ロボットプログラミング: LEGOのマインドストームなど、実際のロボットを動かす
まとめ:プログラミングは「考える力」を育てる
🎯 この記事の要点
- プログラミングとは: コンピューターに命令して動かすこと
- Scratchの特徴: 絵や図(ブロック)を使って簡単にプログラミングができる
- 基本操作: スプライト(キャラクター)をステージ(舞台)で動かし、コードエリアでブロックを組み合わせる
- 作品作り: テーマを決めて、スプライトや背景を選び、動きをつける
- 保護者のサポート: 一緒に楽しむ姿勢が一番大切。試行錯誤を応援しよう
✅ 今日から始められる3つのステップ
- まず10分触ってみる: アカウントなしでも「作る」ボタンからすぐ体験できる
- アカウントを作る: 保護者と一緒にアカウント作成(10分)
- 好きなテーマで作品を作る: 水族館、動物園、宇宙など、好きなテーマで自由に作ってみる(30分)
Scratchを使ったプログラミングは、単にコンピューターの操作を学ぶだけではありません。「こうしたい」→「どうすればできる?」→「試してみる」→「うまくいかない」→「なぜ?」→「改良する」という試行錯誤のプロセスを通じて、論理的思考力や問題解決力が育ちます。
最初はうまくいかないことも多いかもしれません。でも、それが当たり前です。プログラマーは、プロでも毎日エラーと向き合っています。「失敗は成功のもと」という言葉通り、うまくいかない経験こそが、最高の学びになります。
保護者の皆さんも、完璧を求めず、お子さんと一緒に楽しんでみてください。「お母さん/お父さんもわからないから、一緒に調べてみようか」という姿勢が、お子さんの「自分で調べる力」「自分で考える力」を育てます。
さあ、今日からScratchで、楽しいプログラミングの世界に飛び込んでみましょう!
📚 参考・出典
- Scratch公式サイト: https://scratch.mit.edu/
- 参考動画:「小学生からはじめるプログラミング入門講座 | 1. Scratch(スクラッチ)のはじめ方と基本操作【小学校1,2年生向け】<水族館をつくろう>」(キノコード / プログラミング学習チャンネル, YouTube, 2021年)
https://www.youtube.com/watch?v=GT5D1vSwq4Y
次のステップ:もっと本格的なプログラミングに挑戦しよう
この記事で、Scratchの基本操作とキャラクターを動かす楽しさを体験できましたか?
もし「もっと複雑なゲームを作りたい!」「ループや条件分岐を学びたい!」と感じたら、次のステップの記事に進んでみましょう。
📚 次におすすめの記事
小学3〜6年生向け:ステップアップ実践コース
「ずっと(ループ)」や「もし〜なら(条件分岐)」といったプログラミングの重要な考え方を学びながら、猫がゴールまで走るゲームを完成させます。
お子さんの成長に合わせて、少しずつステップアップしていきましょう!





