子どもの「話す・書く・行動する」力を育てる|アウトプット能力が伸びる教育のヒント 子どもの「伝える力」は、なぜ今必要なのか 「うちの子、自分の気持ちをうまく言葉にできなくて…」「友達とのトラブルがあっても、何があったのか話してくれない」そんな悩みを抱える保護者の方は少なくありません。 学校生活や家庭…
「勉強しなさい」は逆効果!子どものやる気を引き出す声かけ術とNGワード
- 公開日:2026/2/12
- 最終更新日:
- 教育
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「早く勉強しなさい!」——つい口にしてしまうこの一言。お子さまの成績や将来を思えばこその声かけですが、実はこの言葉が子どもの学習意欲をかえって下げてしまうことが、心理学の研究で明らかになっています。
本記事では、「勉強しなさい」がなぜ逆効果になるのかを心理学的な根拠とともに解説し、日常の学習場面から受験期まで使える具体的な声かけフレーズをご紹介します。さらに、子どもの自主性を育てる褒め方のコツや、過干渉にならない関わり方の境界線、共働きで時間がない場合の現実的な解決策まで網羅しました。「管理者」ではなく「伴走者」としての親の関わり方を、一緒に考えていきましょう。
「勉強しなさい!」がやる気を奪う心理学的メカニズム
まずは、多くの保護者が日常的に使ってしまう「勉強しなさい」がなぜ逆効果なのか、心理学の知見から確認していきます。
「心理的リアクタンス」とは?──命令されると反発する心理の仕組み
人は自分の行動や選択の自由を制限されたと感じると、その自由を取り戻そうとする心理状態になります。これを「心理的リアクタンス」と呼びます。深田博己教授(広島文教女子大学)の心理的リアクタンス理論研究で提唱された概念で、子どもに限らず大人にも当てはまる普遍的な心理反応です。
💡 心理的リアクタンスは「バネの反発」のようなもの
バネを強く押さえつけるほど、手を離したときに勢いよく跳ね返ります。「勉強しなさい」という命令も同じで、強く押しつけるほど子どもの心は反対方向へ跳ね返ろうとします。押さえつける力を緩めて、バネが自然に伸びる余地を残すことが大切です。
つまり、「勉強しなさい」と言えば言うほど、子どもは「自分の自由が奪われた」と感じ、勉強から遠ざかる方向に気持ちが動いてしまうのです。
データで見る逆効果──「言う家庭」と「言わない家庭」の勉強時間の差
ベネッセ教育総合研究所「第4回子育て生活基本調査(小中版)」(2011年)のデータは、この心理メカニズムを裏付けています。
| 対象学年 | 「勉強しなさい」と言う家庭 | 言わない家庭 | 差 |
|---|---|---|---|
| 小学5年生 | 勉強時間が短い | 約3.6分長い | 約3.6分 |
| 中学3年生 | 勉強時間が短い | 約25分長い | 約25分 |
小5では約3.6分の差ですが、中3になると約25分もの差が開いています。学年が上がり自我が強くなるほど、命令への反発が大きくなることがわかります。
外発的動機 vs 内発的動機──やらされる勉強が続かない理由
東京大学社会科学研究所・ベネッセ教育総合研究所共同研究「子どもの生活と学びに関する親子調査2016」によると、「勉強が好き」な子どもは「もっと知りたい」「わかると楽しい」といった内発的動機から学んでいる割合が高い一方、「勉強が嫌い」な子どもは「叱られたくない」「親に言われるから」という外発的動機が目立ちます。
外発的動機による学習は、命令する人がいなくなった途端に続かなくなります。受験や将来を見据えると、子ども自身の内側から湧き上がる「やりたい」という気持ちを育てることが不可欠です。脳科学の観点から「勉強が楽しくなる」仕組みについては、脳科学から見た「勉強が楽しくなる」仕組みの記事でも詳しく解説しています。
やる気を引き出すカギは「自律性・有能感・関係性」
「勉強しなさい」がNGだとわかっても、代わりにどうすればいいのかがわからなければ実践できません。ここでは、子どものやる気を引き出すための理論的な枠組みを押さえましょう。
自己決定理論の3つの欲求──子どもが「やりたい」と思う条件
心理学者エドワード・L・デシとリチャード・M・ライアンが提唱した「自己決定理論」では、人の内発的動機が高まるためには以下の3つの心理的欲求が満たされる必要があるとされています。
自律性
「自分で決めた」「自分で選んだ」と感じられること。人に強制されるのではなく、自分の意志で行動している実感がやる気の源になります。
有能感
「自分はできる」「成長している」と感じられること。小さな成功体験の積み重ねが、次の挑戦への意欲を生みます。
関係性
「誰かが見てくれている」「つながっている」と感じられること。安心できる人間関係が、挑戦する勇気の土台になります。
この3つの欲求を満たす声かけに変えることが、「勉強しなさい」からの脱却の第一歩です。自己決定理論の詳しい解説は自己決定理論と非認知能力の教育の記事もあわせてご覧ください。
自律性を満たす声かけ──「選ばせる」「任せる」で主体性が育つ
自律性を満たすポイントは、子ども自身に選択権を渡すことです。「勉強しなさい」は選択の余地がゼロですが、少し言い方を変えるだけで自律性は大きく変わります。
たとえば、「今日は算数と国語、どっちから始める?」と聞けば、子どもは「自分で選んだ」という実感を持てます。「何時から始めるか、自分で決めてごらん」と任せれば、時間管理の練習にもなります。大切なのは、親が「やるかやらないか」を決めるのではなく、「やり方」を子どもに委ねるという視点です。
有能感を満たす声かけ──「できた」を積み重ねる仕組みづくり
有能感は「できた」という体験から生まれます。しかし、いきなり難しい課題を与えると失敗体験ばかりが積み重なり、有能感は育ちません。
効果的なのは、スモールステップで目標を設定することです。「テストで80点取りなさい」ではなく、「昨日間違えた漢字3つを今日覚えてみよう」という小さなゴールを設定し、達成したら「3つ全部書けたね!」と事実を伝えます。こうした小さな成功体験の積み重ねが、「自分はやればできる」という感覚を育てていきます。
関係性を満たす声かけ──「見てくれている」安心感が土台になる
子どもが安心して勉強に向かうためには、「親が自分を見てくれている」「味方でいてくれる」という実感が欠かせません。これは常に横に座って勉強を見ることではなく、子どもの存在や努力に気づいているというメッセージを伝えることです。
「今日学校で何が面白かった?」という何気ない会話や、「最近、宿題を自分でやるようになったね」という観察の共有が、関係性の欲求を満たします。成績や結果に触れなくても、日常のコミュニケーションの質を高めることが大きな効果を生みます。
今日から使える!場面別「OK声かけ」と「NGワード」対照表
ここからは、自己決定理論とグロースマインドセット研究に基づいた具体的な声かけフレーズを場面別にご紹介します。
日常の学習場面で使えるOK声かけ5選
日常の学習場面で、子どもの自律性・有能感・関係性を満たす声かけの例です。
| 場面 | OK声かけ | 満たされる欲求 |
|---|---|---|
| 勉強を始めてほしいとき | 「今日の予定、自分で決めてみない?」 | 自律性 |
| 問題が解けたとき | 「この問題、どうやって解いたか教えて」 | 有能感 |
| 集中が切れたとき | 「30分も頑張ってたね。少し休憩する?」 | 関係性・有能感 |
| 苦手科目に取り組むとき | 「難しい問題に挑戦しようとしてるんだね」 | 有能感 |
| 宿題を自分から始めたとき | 「自分で始められたね」 | 自律性・有能感 |
ポイントは、子どもの行動そのものに注目することです。結果ではなく、「始めた」「取り組んでいる」「工夫した」というプロセスに声をかけましょう。アウトプットを取り入れた学習法については、子どものアウトプット教育ガイドも参考になります。
つい言ってしまうNGワードとその言い換え
保護者がつい口にしてしまいがちなNGワードと、その言い換え例をまとめました。完璧を目指す必要はありません。「気づいたときに言い換えてみる」くらいの気持ちで十分です。
| NGワード | なぜNGか | 言い換え例 |
|---|---|---|
| 「勉強しなさい」 | 自律性を奪い、心理的リアクタンスを引き起こす | 「今日はどこからやる?」 |
| 「なんでこんな問題もできないの」 | 有能感を否定し、挑戦意欲を低下させる | 「どこでつまずいたか一緒に見てみよう」 |
| 「○○ちゃんはできてるのに」 | 比較は自己肯定感を傷つける | 「先月の自分と比べてどう?」 |
| 「頭がいいね」 | 才能への褒めは失敗を恐れさせる | 「よく頑張ったね」「工夫したんだね」 |
| 「このままだと受からないよ」 | 恐怖による動機づけは長続きしない | 「合格に近づくために、今できることを考えよう」 |
「結果」ではなく「プロセス」を褒める技術──グロースマインドセット研究から
スタンフォード大学のキャロル・S・ドゥエック博士が提唱した「グロースマインドセット(しなやかマインドセット)」とは、「努力と経験で能力は伸びる」という信念のことです。この信念を持つ子どもは、困難な課題にも粘り強く取り組み、学習成果が高いことが研究で示されています。
ドゥエック博士の共同研究者であるMueller & Dweck(1998)がコロンビア大学で行った実験では、「頭がいいね」と才能を褒められた子どもが難しい問題に挑戦した割合は35%だったのに対し、「頑張ったね」と努力を褒められた子どもは90%が挑戦を選びました。
⚠️ 「頭がいいね」が挑戦意欲を下げる理由
才能を褒められた子どもは「頭がいい自分」を守ろうとして、失敗するかもしれない難題を避けるようになります。一方、努力を褒められた子どもは「頑張ればできる」と考え、失敗を学びの機会と捉えます。褒めるときは「結果」ではなく「プロセス(努力・工夫・粘り強さ)」に焦点を当てましょう。
受験期の子どもへの関わり方──過干渉と無関心の間で
受験期は親子ともにストレスが高まる時期です。「もっと頑張らせなければ」という焦りから過干渉になったり、逆に「本人に任せるしかない」と完全に手を引いてしまったりするケースが少なくありません。ここでは、受験期に特化した関わり方のポイントを整理します。
受験生が「親に言われて嫌だったこと」から学ぶNG行動
受験を経験した子どもたちが「親に言われて嫌だったこと」として一般的に挙げるのは、次のような言動です。
受験生が嫌がりやすい親の言動
- 模試の結果を見て「このままじゃ落ちるよ」と脅す
- 友人や兄弟と成績を比較する
- 「あの学校にしたら?」と志望校を勝手に変えようとする
- 勉強の進捗を毎日細かくチェックする
- 「お金かかってるんだから」とプレッシャーをかける
これらに共通するのは、子どもの自律性を奪い、不安や罪悪感で動かそうとしている点です。外発的動機に頼った関わり方は、受験直前の大事な時期にメンタルの不調を引き起こすリスクもあります。
受験期に親がすべきサポート──生活面・情報面・精神面の3本柱
受験期の親の役割は、「勉強を教えること」よりも「勉強に集中できる環境を整えること」にあります。
生活面のサポートとして、規則正しい食事・睡眠リズムの維持、体調管理が挙げられます。情報面のサポートでは、入試スケジュールの把握や学校説明会への参加など、子どもが勉強に集中できるよう事務的な作業を引き受けることが有効です。精神面のサポートは、「どんな結果でも味方だよ」という安心感を伝えること。具体的な言葉にしなくても、日常の態度で十分に伝わります。
中学受験に向けた家庭環境づくりのポイントは、中学受験のための家庭環境整備の記事でも詳しく紹介しています。
「伴走者」としての親の立ち位置──口を出す場面と見守る場面の線引き
受験期の親は「管理者」でも「傍観者」でもなく、「伴走者」であることが理想です。伴走者とは、マラソンで選手の横を走りながらペースやコンディションを見守り、必要なときにだけ水を渡す存在です。
口を出してよい場面は、子どもから相談されたとき、明らかに体調を崩しているとき、生活リズムが大きく乱れているときなどです。一方、見守るべき場面は、勉強の計画や方法に関すること、模試の結果への一喜一憂、志望校の最終決定などです。判断に迷ったときは、「これは子ども自身が決めるべきことか、親がサポートすべきことか」を基準に考えてみてください。
子どもの自主性を育てるために親が「やめること」「始めること」
声かけの改善は即効性がありますが、子どもの自主性を本質的に育てるには、中長期的な親の行動変容も重要です。
親がやめるべき3つの行動──先回り・比較・結果だけの評価
1つ目は「先回り」です。子どもが失敗する前に手を出してしまうと、子どもは自分で考える機会を失います。忘れ物をしそうなときに黙って鞄に入れる、宿題の答えを教えてしまうといった行動は、短期的には助けになっても、長期的には自律性の成長を妨げます。
2つ目は「比較」です。兄弟、友人、親自身の子ども時代との比較は、子どもの自己肯定感を確実に傷つけます。内閣府「平成26年版 子ども・若者白書」では、日本の子どもの自己肯定感が諸外国と比較して最も低いことが報告されています。比較するなら「過去の自分」と比較する声かけを意識しましょう。
3つ目は「結果だけの評価」です。テストの点数や順位だけに注目すると、子どもは「結果が出なければ自分に価値がない」と感じてしまいます。グロースマインドセット研究が示すように、プロセスへの注目が成長を促します。
親が始めるべき3つの行動──対話・環境整備・自分も学ぶ姿勢
1つ目は「対話」です。一方的に指示するのではなく、「どう思う?」「どうしたい?」と子どもの考えを聞く習慣をつけましょう。正解を求めるのではなく、子どもが自分の言葉で考えを表現する経験そのものに価値があります。
2つ目は「環境整備」です。勉強しやすい物理的環境(静かな場所、整理された机)を整えることに加え、「家族全体が学びを大切にしている」という文化をつくることも含まれます。親が本を読む姿、新しいことに挑戦する姿は、子どもにとって強力なメッセージになります。
3つ目は「親自身も学ぶ姿勢を見せること」です。「お父さんも資格の勉強始めたんだ」「お母さんも英語やり直してるよ」という姿は、勉強は子どもだけがするものではないというメッセージを自然に伝えます。
共働きで時間がない場合のリアルな解決策──家庭教師・個別指導の活用判断
共働き家庭では、「子どもの勉強を見てあげたいけれど時間がない」という悩みは切実です。すべてを家庭内で完結させようとする必要はありません。
大切なのは、限られた時間で「関係性」を満たすコミュニケーションに集中することです。勉強の中身を見る時間がなくても、「今日はどんなことやった?」と5分話を聞くだけで、子どもの「見てもらえている」感覚は育ちます。勉強の進捗管理や苦手分野の克服は、家庭教師や個別指導塾などの外部リソースに任せることも有効な選択肢です。
家庭だけで抱え込まない──プロの力を借りるタイミングと選び方
声かけや関わり方を工夫しても、学習の専門的な部分はご家庭だけでは対応が難しいケースもあります。ここでは、外部リソースを活用する判断基準と、上手な連携の仕方について考えます。
家庭教師・個別指導が向いているケースとは
以下のような状況では、家庭教師や個別指導の活用を検討する価値があります。
外部リソース活用を検討すべきサイン
- 特定の教科でつまずきが続き、家庭でのフォローが難しい
- 集団塾のペースについていけず、自信を失っている
- 親子間で勉強の話をするとケンカになってしまう
- 共働きで学習管理に十分な時間が取れない
- 受験まで時間が限られており、効率的な対策が必要
特に「親子間で勉強の話をするとケンカになる」ケースでは、第三者が間に入ることで親子関係が改善し、結果として学習意欲が戻ることも少なくありません。
「丸投げ」ではなく「連携」──塾・家庭教師と親の役割分担
外部リソースを活用する際に注意したいのが、「丸投げ」にしないことです。勉強の中身は塾や家庭教師に任せても、精神面のサポートと生活面の管理は引き続き親の役割です。
定期的に塾や家庭教師と情報共有し、「家庭ではこういう声かけをしてほしい」「最近こんな様子です」といったコミュニケーションを取ることで、子どもを取り巻く大人が一つのチームとして機能します。
お子さまに合った学習環境の見つけ方
集団塾、個別指導、家庭教師、オンライン学習など、選択肢は多岐にわたります。お子さまの性格や学習スタイルによって合う環境は異なるため、できれば複数の体験授業を受けてみることをおすすめします。
判断のポイントは、お子さま自身が「ここなら頑張れそう」と感じられるかどうかです。親が良いと思っても子どもが窮屈に感じる環境では、自律性が満たされず、長続きしません。お子さまに合った家庭教師・個別指導塾を比較検討される場合は、当サイトの比較ページもぜひご活用ください。
保護者の声かけ・関わり方に関するよくある質問
何を言っても「うるさい」と言われます。どう接すればいいですか?
「うるさい」という言葉の裏には、「自分のペースを尊重してほしい」という自律性の欲求が隠れていることが多いです。まずは声かけの頻度を減らし、「何かあったら言ってね」と伝えて距離を置く期間を設けることが効果的です。勉強以外の話題(趣味や友人の話など)で関係性を維持しながら、子どもが話しかけてきたタイミングを逃さず耳を傾けましょう。
褒めすぎると逆効果になりませんか?
「褒めすぎ」が問題になるのは、中身のない褒め方をしている場合です。「すごい!」「天才!」のような曖昧で大げさな褒め方は、子どもに「本当はそう思っていないのでは」と見透かされることがあります。一方、「この問題は途中式をきちんと書けているね」のように具体的な事実に基づいた褒め方であれば、回数が多くても逆効果にはなりにくいとされています。
兄弟で声かけの方法は変えるべきですか?
子どもの性格や発達段階は一人ひとり異なるため、同じ声かけが同じ効果を生むとは限りません。競争心が強い子には目標を一緒に設定する声かけが響きやすく、慎重な子には安心感を与える声かけが効果的な場合があります。大切なのは、兄弟を比較しないこと。それぞれの子どもを独立した存在として尊重する姿勢が基本です。
反抗期の子どもに親ができることはありますか?
反抗期は自我が成長している証であり、心配しすぎる必要はありません。この時期は「言葉」よりも「態度」が伝わりやすいとされています。口うるさく言う代わりに、親自身が本を読む、新しいことに取り組むなど「学ぶ姿勢」を見せることが、間接的なメッセージになります。直接の指示より、「あなたを信じている」という態度のほうが、反抗期の子どもの心には届きやすいでしょう。
塾に行かせているのに成績が上がりません。家庭でできることは?
塾での学習内容が家庭で定着していない可能性があります。まずは、塾の宿題や復習が適切にできているか確認しましょう。また、塾との連携も重要です。面談や報告書を通じてお子さまの状況を把握し、「家庭ではどんなサポートをすればいいか」を塾に相談してみてください。塾と家庭が同じ方向を向くことで、学習効果は高まります。お子さまに合った塾かどうかの見直しを検討する場合も、焦らず複数の選択肢を比較することが大切です。
まとめ:親の声かけが変われば、子どもの学びは変わる
「勉強しなさい」と言いたくなる気持ちは、お子さまの将来を思えばこそ。その気持ち自体は何も間違っていません。ただ、心理学の研究が示すように、命令や脅しによる動機づけは長続きせず、むしろ逆効果になってしまうことがあります。
本記事のポイントを振り返ります。
- 「勉強しなさい」が逆効果になるのは心理的リアクタンスが原因:自由を制限されると反発する心理は、子どもに限らず人間の自然な反応です。
- やる気の鍵は「自律性・有能感・関係性」:自己決定理論に基づくこの3つの欲求を満たす声かけに変えるだけで、学習意欲は大きく変わります。
- 褒めるときは「結果」ではなく「プロセス」に注目:グロースマインドセット研究が示すように、努力や工夫を認める言葉が挑戦する力を育てます。
- 親の役割は「管理者」ではなく「伴走者」:口を出す場面と見守る場面を使い分け、子ども自身が決める余地を残すことが大切です。
- 家庭だけで抱え込む必要はない:共働きで時間がない場合や専門的な学習サポートが必要な場合は、家庭教師や個別指導塾との連携も有効です。
声かけを変えることは、今日からでも始められます。すべてを一度に変えようとせず、まずは一つだけ「NGワードをOKフレーズに言い換える」ことから試してみてください。小さな変化の積み重ねが、お子さまの学びへの姿勢を少しずつ変えていくはずです。




